◆ In amber ◆ No.5


「もっと力抜けって、まだ指二本しか入ってねーぞ」
「ンッ・・・く、っは・・・」

膝が胸に付くほど体を折り曲げられ、腰を高く浮き上がらせた状態で後ろの窄みを抉られる。
アルザビの闇市で手に入れたという怪しげな香油を塗されたおかげで痛みはそれほど無かったが、この異物感はどうにもならない。
腸壁をマッサージするように中を強く掻き混ぜられると、吐き気と嫌悪感で全身が総毛立つ。

「や、ぁ・・・も・・・」
「ん?もっと?」
「ちがっ・・・!」
「へへ、おねだりしてもいいんだぜぇ?」
「ち・・・くしょっ・・・」

いつの間にか挿し込む指が三本に増やされていて、ぐちゅぐちゅと卑猥な音をたてながら無遠慮に出し入れが繰り返される。
最初は不快感しか訴えなかったソコも、だんだんと痺れるように別の感覚も伝えるようになってきた。

「あ・・・ン、んぅ・・・」
「良くなって来たろ?」

声のトーンの変化を聞き逃さず、フォルセールは敏感に感じる場所を執拗に攻めてくる。
強制的に与えられる内側への強い刺激に、耐え切れぬ声と共に口角から唾液が漏れた。

「この香油、媚薬が入ってるんだとよ」
「びや、く・・・?」
「品がよければ纏めて仕入れようかと思って試してみたんだが、悪くなさそうだな」
「試すっ、って・・・・ンァッ!」

急に指を深く沈められ、思わず声が裏返る。
先走りを垂らす前も同時に刺激され、まともにしゃべれる状態ではなくなってしまった。

「あっ、ぁ・・・ん、うっ・・・」
「イイ反応だ」
「ぃ、あ・・・やっ・・・め・・・」

散々中を掻き回してから指を引き抜き、フォルセールは自分の上着を脱ぎ捨てる。
それから下衣を寛げ熱り勃ったモノを取り出すと、先ほどまで指を埋めていた場所に擦り付けてきた。

「それにしても反応良すぎるよなぁ。お前、さっき酒でも飲んだか?」
「ぇ?・・・っん」
「身体にアルコールが入ってると、薬の回りも早いんだよ」

確かに俺はコルセアとのギャンブル中に軽く酒を飲んだりもしたが、勤務中に飲みましたなんて言えるはずも無い。
まさかあの時飲んだ酒のツケが、こんな所で回ってくるなんて・・・

「――アァァっ!!」

一瞬意識を逸らされた隙に、熱い塊が押し入ってくる。
指よりも深いところまで貫かれ、内臓を浸食される恐怖に息が詰った。

「っひ、ぃ・・・ァ、はっ・・・・」
「スゲーな、ちゃんと飲み込んだぜ」
「ヤ・・・ぁ、・・・ぅ」
「息吐いて力抜きな、根元まで全部入れてやる」
「やめ、って・・・こゎ・・・ァアッ!」

ありえないほど奥まで侵入されて、全身がガクガクと震えだす。
相変わらず両手首は縛られたままで、何かに縋り付いて耐えることも出来なかった。

「ぅ・・・ッくる、し・・・」
「ま〜だ力抜けきれねぇなぁ、一回イっとくか?」

そう言ってフォルセールは俺のペニスに香油を垂らし、両手を使ってダイレクトに刺激し始める。
射精を促す目的で激しく追い立てられれば、すぐに限界が近づいてきた。

「あ、ぁっ!やだっ・・・、ャ・・・」
「イイんだろ?」
「だ・・・、っく、ン・・・出ちゃ・・・」
「出せよ」
「やめっ・・・ぁ、う」
「ほら、イけって」
「うっ・・・ぅ、ゃ、・・・っは」

あっけなく絶頂に追いやられ、フォルセールの手の中に射精する。
貯まった熱を吐き出した瞬間、小さな自尊心まで失った気がした。





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