◆ In amber ◆　No.4

「これは教育だ、大人しくしてろよ」 上着の前を開かれて、肌の上を直接すべる手の感触が気色悪くて鳥肌が立つ。 敏感な胸の突起や脇腹を撫でるように擦られれば、嫌でも身体がビクビクと痙攣した。 仰向けに縛られた状態で腰の上に乗られてしまえば、身を捩って逃げることすら叶わない。 「や、やだ、やめろって」 「ボスに報告されたくないだろ？」 人の悪い笑みを浮かべて脅し文句を吐きながら、フォルセールは俺の反応を楽しそうに見下ろしている。 「くっ・・・」 「結構感度がイイみてぇだなぁ、こっちの経験もあんのか？」 「あ、あるわけねぇだろっ！」 「そうか、キレイな面してんのにな」 「俺は男だ！」 「ふーん・・・案外男の方が、手軽で良かったりもするんだけどな」 「冗談じゃな、ぁっ！」 しつこく摘んだり擦られていた乳首に舌を這わされ、思わず声が跳ね上がる。 「いい声だすじゃねぇか」 恥ずかしさと悔しさから硬く目を瞑って顔を背ければ、晒した首筋も舐め上げられる。 そのまま耳たぶも舌でなぶられ、ゾクゾクとした感覚が背筋を駆け上がった。 「い、いつから・・・ホモになったんだよ・・・」 「そんな細けぇこと気にすんなって」 「も、ぉ、やだッ・・・」 「おーおー、こっちも反応してきたじゃねーか」 乗り上げた腰をぐりぐりと揺すられて、股間を磨り潰すように刺激される。 「バッ・・・やめっ」 「やっぱこっちの方がイイか？」 「よくなッ・・・！やめろって！」 「まーたまたぁ。ここ、触って欲しいんだろ？」 ヤツは俺の上から体をずらすと、勃ち上がりかけたモノを右手でギュっと握り締める。 布越しに掴まれただけとは言え、恥ずかしさで耳まで真っ赤になった気がした。 「ほーら、こうして欲しかったんだろ？」 「やだっ・・・はな、せ・・・」 「嘘つくなよ、もっと触ってって言ってみ？」 「・・・っ、ざけん、な！」 「はは、あっちもこっちも元気だな」 からかいながらゆるゆると刺激され、嫌でも腰の周りに熱が集中し始める。 絶対に反応したくないと強く意志では拒絶するのに、こればっかりはどうにもコントロールすることが出来なかった。 情けなくも完璧に勃ち上がったソコを弄ばれても、唇を噛み締めて耐えるしかない。 「窮屈そうだな、どうして欲しい？」 「縄・・・ほどけっ」 「なに、自分ですんの？」 「ばかっ！どけっ！」 「ふん、そろそろ楽にしてやろうかね」 そう言って俺のズボンのベルトを緩めると、下着ごと一気に剥ぎ取られた。 「や、ちょっ！待てって！！」 勢いよく飛び出した前を隠そうと体を捻ると、すぐに戻され脚の間に割り込まれる。 そのままヤツの上半身が覆い被さってきて、再び身動きが取れなくなった。 「さーて、そろそろ観念しろよ？」 「やだ、やめろっ、ほんと、マジでやだって！」 「わかってんだろぉ？あんまり騒ぐとボスに言いつけちゃうゼ？」 逆らえない立場を再確認させられて、拒絶の言葉をグっと飲み込む。 「イイ子にしてれば気持ちよくしてやるからよ」 悔しさと絶望で目の前が暗くなる中、フォルセールの楽しそうな声がやけに明るく耳に響いた。